2013.12.22ー魂の記憶

 傷つける事を、当たり前の社会にしてはならない
 殺す事を、日常に溢れる社会にしてはならない
 社会の中に犯罪が増えれば、人は起こる事件をまた、こういう事件が起きたのだという感覚でしか捉えなくなるでしょう
 悲惨な事件が起こる事が当たり前になる社会を、許容すべきではありません
 人が不幸の連鎖をくり返し、誰かが誰かを傷つけ続ける社会のあり方そのものが、間違っている事に気付かなければなりません
 今、多くの人が不幸の中にいて、人が鬱屈とした生活の中に置かれているからこそ、こうした悲惨さも増長するのです
 全てを起こすのは人であり、人が社会を作る事を忘れるべきではありません
 教育というのは、学校という人が集められた箱の中だけのものを指すのではありません
 家庭も、遊びの場も、職場も、人と接する場所は全て教育が与えられる場所なのです
 今、人は他人との関わりを極力持たなくなりました
 顔見知りや知り合いの程度では、他人なのです
 そして、友人や家族の関係でも、同じようなものになっている人もいます
 そうした稀薄な関係と、人と接する人間関係の中で作られる協調性が、人の中に失われているのです
 人が多ければ、様々な個性があり、大人も子供も関係なく触れ合えば、家庭の外の世界を、逸早く安全に知る事ができるのです
 それは、子供に限定した事ではなく、大人も同じです
 限られた人としか接しない狭い社会で毎日を生きていれば、人はそれ以外の価値観を持たなくなり、広い受容性を失うのです
 人が人を恐れる社会は、決して幸福な社会とは言えません
 望みがかない、自分自身が、自分の家族が幸せであればそれで良い社会とは、とても人間味が無く、他人を排除する社会です
 教育とは、その人自身です
 あなたの教育とは、ひとり一人が持つものです
 人を恐れて、他人として接すれば、それはもう教育ではありません
 目の前にいる人を愛するなら、あなたは今まで行なう教育とは違う教育を、人に与える事ができるはずです
                             2013.12.22